SAW4(ソウ4)解説・解読 ストーリー編18
アートはモニターでリッグとストラムの姿を確認します。
エリックはひたすらアートに尋ね続けますが、アートは相変らずスルーです。
E「誰なんだ?」
A「・・・来たぞ!!」
この瞬間の残り時間1:46
A「ヤバイ・・・」
アートは、もう居ても立ってもいれないのです。後、残りわずか1分46秒。たった1分46秒経てば全員助かるというのに”その男”はモニター内で必死で走っています。
特にこの終盤の展開は、緊張感とスピード感が見事に表現されていますね。そして物語は交錯し合い、より複雑化していきます。アートのジグソウ疑惑がこの直前で完全に晴れた為に、アートの思いが一気に私達の中へ入ってきます。
このSAW4はあらゆる面でSAW1作目に追随してますが、アダムのような観客との一体感、つまりシンクロ状態も多く含まれています。
これはSAW2、SAW3にも当然あるSAW独特の世界観ですが、(往来の映画作品の登場人物への感情移入・同調とは一味違います。シンクロ系で代表的なのは「キューブ」でしょう。)このSAW4は軽いタッチで本当に大量に使用されているのです。各々が軽く、その上シーンが飛び交う為に、SAW1作目程のシンクロ感には全く及びませんが、リッグ、エリック、アート、(ストラム)・・・それぞれの感覚に観客との一体化が可能です。そう考えれば主要人物の内、ホフマンとジルだけが観客には理解不明な点が多数存在しています。(ペレーズは論外ですね)この二人に関しては一体感が湧いて来る人は少ないのではないでしょうか?本来なら「皆無でしょう」と言いたい所ですが、人それぞれ感覚は異なりますので。
場面転換で再びジェフ登場です。
アマンダの声が聞こえます。
アマンダ「私を直してよ!目の前にいるのに!!」
ジョン「時間がない。もう一度考えるんだ。君は私に約束した。未来を考えろ。」
ジェフ「リン?」バン!!
懐かしい映像です。と感激している場合ではありません。大変な事になってますね;ここで私達は「同時進行だった」と何気に気付かなければなりません。あのSAW3とこのSAW4が同時進行。そんなに直ぐに私達も納得がいきません。が、時間が欲しいが待ってはくれません。
さて、SAWの時系列トリックはSAW2で経験済みですが、今回は実際に1年挟んだ作品同士の時系列トリックです。皆さん、「又か・・・」と残念に思われた方もいれば、「え?何ソレ?」と困惑した方、又は「おぉ!!凄いじゃないか!」と納得、感動なされた方、色々な意見があろうかと存じますが、私は「困惑」の直後、感動した部類のタイプです。又、改めてSAW3を見直せば、SAW3の株も上がりました。この時系列でシリーズを通して同時進行というのは、おそらく業界初ではなかろうかと思います。とにかく異例の映画です。私は正直SAW4は好きではありませんが、素直に「流石だな」と感じました。
アマンダはリンを撃ってしまった為、ジェフはジョンの言葉で即刻アマンダを撃ち殺します。そしてストラムは大部屋へ侵入して来ました。これらのシーンが回想シーンなのか、今の出来事なのか把握するには、まだ完全には判断が難しい部分にはなっています。
場面転換です。アートが大きな赤いスイッチを持ち出しました。
エリックにそれは何だと尋ねられ、これには答えます。私達にも説明する必要があるからです。「時間切れと同時に開放する装置だ」アートがどれ程に焦っているのかもよく分かりますね。コレを持って90分と共に瞬時にスイッチを押したいアートの必死の行動です。
残り時間 0:41
場面転換。ストラムがジェフを追いかけ大部屋へ侵入した後、様々な音声が聞こえてきます。
ジョン「お前と妻を苦しめた私を赦すか?ジェフ。生きるか死ぬかの選択はお前次第だ。」
ジェフ「お前を赦す」ぎゅいいいん
リン「ジェフ!!!」鉄ドアがストラムの前でバタンと閉まる。
先述した同時進行が完全に判断出来るシーンとなります。それを私達は100%気付かなければいけません。でなければ、このSAW4の面白みが半減してしまいます。今回SAW4の最大のパラレルワールドだからです。SAW4公開前情報で、公式サイトやチラシ等で「今回の犯人は?」のような見出しが取り上げられ、観客は”ソコ”に注目してしまいがちですが、これが落とし穴でした。要はスタッフぐるみで私達をダマシていたようなものです。ダマシとは言葉が悪いですが・・・まさに観客の盲点をつくスタッフの意図的な宣伝効果とでも言いましょうか、ナイスアイデアだと思います。
さて、本編に戻りますが、ストラムはジョン達の声を聞いています。小部屋で何が起こっているのか慎重にその内容を聞き取ろうとしています。という事はジェフが犯人では無い事実は何気に理解していたはずです。それとも全く会話の内容が把握出来ていなかったのかもしれません。それなのに最後にジェフを射殺したのは「おかしい」と思われるかも知れませんが、ジェフが銃口を向けた為の”やむを得ない行動”と推測出来ます。警察やFBIはそう”訓練”されているはずですから。
場面転換。とうとうリッグは最後のテストの扉の前に到着してしまいました。扉には「最終テスト」と書かれています。
0:10
リッグは躊躇します。
0:04
扉の内側にいるエリックは「ドアを開けるな」と叫びましたが、リッグは思い切り突進して来てしまいました。ある意味、エリックの肉声が彼を突き動かしたのかも知れません。その瞬間にエリックは銃で放ちましたが、リッグを止めるには遅すぎたのです。そして発動された巨大な氷ブロックが落ち始めます。リッグはすぐ横にいた監視役アートの脇腹を撃ちます。エリックは無残にも頭部が破裂。その氷の鋭い破片がリッグを直撃。
場面転換。ストラムが鉄扉の前でふと気付きました。ペレーズから受け渡された鍵の存在に、です。
ここは劇場版カットでした。鍵を開け小部屋内部に入るやいなや、ジェフが至近距離で銃口をストラムに向けます。
s「手を上げろ!」
ジェフ「娘は何処だ?」バンッ!!
ジェフ即死です。
正直ジェフは、リンが目前で爆破され、ジョンからの最後のテープで娘まで監禁されていると知り、呆然となっているはずでしょう。その上ジョンをチェーンソウで殺害した直後にストラムが侵入して来ました。銃をいつの間に拾っていたのか・・・これはスルーしかありませんね;
ジェフの弾が入ってなかった事に対しては、それを理解した上でのジェフによる必死の行為か、又は混乱していた為に思わず銃を向けたかのどちらかです。
ストラムはジェフを撃った後、この小部屋での惨状をマジマジと見ます。「・・何て事だ・・・・」
場面転換。脇腹を撃たれただけの生きているアートと重傷のリッグ。
A「お前のせいだ。何故開けた?」
r「まだ時間が・・・まだあったのに」
0:01で止まっているタイマー
A「何故開けた?違う。ジグソウはお前を試してたんだ・・・」アートが鞄をゴソゴソ
r「手を見えるところにだせ!!」
A「テストだった。お前を・・」バンッ!!
テープレコーダーが転がってきました。アートは再生ボタンを押してから死んだのです。ジョンが語ります。リッグ驚愕です。
そうです、アートがジグソウからの最後にする行動、即ちルールがアートの命を奪いました。アートがルールに忠実であったが故の結果となります。アートはおそらくリッグが到着したら、”鞄から”テープレコーダーを取り出し、渡せと命じられていたに違いありません。
その行動は通常、犯人が凶器を出す行為と警察は見なすからです。当然リッグは銃を出されると思い一度アートに警告しましたが、止めないアートを射殺した訳です。アートは頭を撃たれ即死でした。完璧なまでにジグソウの罠は連鎖していきました。全員死亡です。
と、思いきや、やはり立ち上がったホフマン。劇場版ではホフマンが自ら罠を解き、テープを聞いているリッグにゆっくりと後方から近付いてきました。正直この方がホフマンの”重み”がありました。しかしDVD版ではそこはカットされ、突然リッグの後ろにいますね;
リッグはもはや瀕死状態で何も出来ません。いえ、何が起こっているのか既に理解不能なのかもしれません。ホフマンがジグソウサイドであったという事実を認めたくないのでしょう。
テープで語るジョンの声は、この間ひたすら続いています。他カテにもありますが、一応大事な部分ですので、以下テープの全文です。
「リッグ これを聞いているということは、マシューズ刑事とホフマン刑事の元へ90分以内で着き、彼らに死をもたらしたのだな。ルールは明快。警告したはずだ。」フラッシュバック挿入開始。「彼ら自身で救う。救済は君の手には負えないのだ。時は君の味方だが君の執念が邪魔をした。マシューズ刑事を救うつもりが命を奪った。君は最終テストに失敗した。」
後半部分ではリッグがジョンの説明を把握していきます。このゲームが何だったのか、ようやく理解します。そこへ、ホフマンが無傷で普通に生きて背後にいるので混乱してしまうのです。
「ゲームオーバー」
ホフマンの声でリッグにそう放ちます。そして何故か扉を閉めずにホフマンはその場から立ち去りました。
時間的にいうと、リッグが先に扉を開けテープを聞き、少し経ってからストラムはジェフを射殺した事になります。ですのでホフマンはジェフ射殺直後のストラムを監禁出来るという具合ですね。
上のテープ内容については、今までのこのSAW4解説・解読ストーリー編で述べてきた事ばかりですので割愛させて頂きます。
ただし、ジョンの「彼らに死をもたらしたのだな。」という虚言がある事は頭の片隅に置いておいて下さい。
ところで、私がこのシーンで一番気になる部分は、ホフマンが扉を閉めなかった事に対してです。非常に引っ掛かっています。
ホフマンは例の大部屋へ辿り着き、指紋ベタベタで小部屋のストラムを監禁しました。指紋ベタベタもかなり気になりますが、スルーですかね;
この時、二人は全くお互いを見てはいません。ホフマンはストラムがいるであろう気配を感じつつ扉を閉め、ストラムは突然扉が閉まった状況になっています。そして電気が消えます。ホフマンは再び何処かへ向かい大部屋を後にします。
ラストシーンです。
先程のホフマンが出て行くシーンに重なり、ジョンの胃テープが再生されますね。
SAW4最後のドンデン、作品の冒頭が最終シーンという時系列トリックです。SAWシリーズで時系列トリックが多発してはおりますが、全て異なる時系列ドンデンですので「素晴らしいな」と思います。よくもまぁこれ程同じ時系列系で違う形に持って来れるなと関心します。でももう次回作SAW5では、どのようにしても観客が時系列で驚く事は無いでしょうね。又、誰が犯人であってももう驚きません。
時間がひっくり返っても「う~ん・・・」犯人があの人でも「う~ん・・・」です;
一体次は何で驚かしてくれるのでしょうか?楽しみです。
再びゲームで始まり、コーヴェットの行く末とジルの過去回想を織り交ぜながら、おそらく違う展開でストーリーは進んで行くのだと思います。
ラストのテープ内容の解説と解読も割愛させて頂きます。
皆さんも今一度じっくり過去のSAWシリーズをご覧になって、SAW4に向けて復讐及び、予測をたてて、是非楽しみを倍増させて下さい。

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